ジュゴンとマナティー、その愛くるしい目やぽっちゃりした体つきが愛くるしい海の生き物です。水族館ではいつも人気ものの二人です。 ジュゴンとマナティーは見た目は良く似ていますが、実はまったく違う種類の生き物です。そんなことは知っているよと言われそうですが、ではジュゴンとマナティーのどこがどう違うのかを説明できるでしょうか? ここではジュゴンとマナティーを見分ける方法についてご紹介します。 |
ジュゴンとマナティーの区別の仕方ですが、はっきりと分かる違いは「尾びれ」です。 ここに注目するといいのです。三日月形の尾びれがジュゴン、団扇形の尾びれがマナティーです。 他にもジュゴンとマナティーには違いがたくさんあります。 ジュゴンの皮膚はなめらかですべすべしていて、短い毛がまばらに生えています。一方マナティーの皮膚は、堅くてざらざらしていて、体に毛は生えていません。 遠目でみると両者そっくりな姿をしていますが、近くで見ると皮膚の違いがはっきりと見て取れます。 |
次は食べ方の違いです。 ジュゴンは、口の中の上側に「そしゃく板」と呼ばれるおろし金のような部分があります。ここで植物をすりつぶして食べ歯はほとんど使わずに餌を食べています。 それに対してマナティーですが、口の奥に20本以上歯が生えていて、そのうち6本くらいを使って、水中の水草などの植物をすりつぶして食べます。 |
このようにジュゴンとマナティーはとても似ている動物なのですが、ハッキリとした違いがあることがお分かり頂けたと思います。 最後に、ジュゴンにまつわる少し悲しい雑学を・・・ 実は世界中にジュゴンは現在1種類のみしか種類が存在していません。 過去にはステラーカイギュウという大型のジュゴンの仲間がいたのですが、 人間が狩りをし過ぎたせいでステラーカイギュウは18世紀に絶滅してしまったのです。 ジュゴンもマナティーも人間の乱獲や環境破壊によって生息する場所やエサなどが減ってきています。これから先もこういった可愛い動物たちずっと会えるために、自然を大切にしていかなければなりません。 |